くすりの株ノート

ドラッグストア4社の株主優待比較:スギHD・ツルハHD・マツキヨCCC・サンドラッグ(2026年版)

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スギHD・ツルハHD・マツキヨCCC・サンドラッグのドラッグストア4社の株主優待を比較しました。100株(最低単元)あたりの年間優待価値はツルハHDが5,000円相当で最大です。マツキヨCCCは年2回受け取れる点が特徴です。4社いずれも長期保有特典はなく、保有年数による上乗せは現時点では機能しません。


株主優待データ比較(2026年4月時点・100株保有時)

項目スギHD(7649)ツルハHD(3391)マツキヨCCC(3088)サンドラッグ(9989)
優待の種類優待券1,000円相当 または スギポイント2,000P(選択制)+株主優待パスポート株主ギフト券5,000円分 または 寄付(選択制)マツキヨここからポイント2,000P または 寄付(選択制・申込要)PB商品引換券(12種類から1種)+優待券2,000円分(セット)
年間優待価値(100株・概算)1,000円相当/年5,000円相当/年4,000P相当/年(年2回)PB商品+2,000円相当/年
権利確定月2月末(年1回)2月末(年1回)3月末・9月末(年2回)3月末(年1回)
長期保有特典なしなし(2026年2月期に廃止)なしなし
一次情報(IR)スギHD株主優待ツルハHD株主優待マツキヨCCC株主優待サンドラッグ株主優待

※上記データは各社IR開示資料をもとに運営者が2026年4月時点で整理したものです。優待内容・条件は変更になる場合があります。最新情報は各社IRページでご確認ください。


薬剤師×医療法人事務長から見た4社

私が調剤薬局に勤務していた頃、近隣ドラッグストアを眺めていて「ここはガチで調剤に振り切ってるな」と感じたのがスギ薬局でした。クリニック隣接の構えで薬剤師が複数名カウンターに立ち、高齢の患者さんが「いつものお薬」と入っていく光景が日常です。かかりつけ薬剤師の指名率も肌感覚としては高めで、地域密着型の運営という印象でした。一方、マツキヨは私の感覚だとOTC(処方箋なしで買える市販薬)が主役。駅前型の店舗では処方箋カウンターはあれど、レジ前を化粧品やインバウンド向け商品ががっちり固めていて、「そもそも来店動機が違うんだな」と納得した覚えがあります。サンドラッグは食品や日用品の強さが際立っていて、お米やティッシュを抱えたご家族の中に処方箋持参の方が混ざる、独特の生活感がありました。ツルハHDは私の勤務エリアでの体感が乏しいため、今回は語れる範囲外として省略します。

私が調剤現場で感じていたのは、医薬品卸との交渉余地が「あるようでない」という現実です。地場の調剤薬局や中小医療機関は、メディパル・スズケン・アルフレッサ・東邦などの大手卸に発注を分散しても、値引率は数%レンジに収まることが多く、薬価差益(薬価と仕入れ値の差)でかつかつの利益を確保する構図でした。これに対してドラッグストア大手は、店舗数と購買量の桁が違います。さらにPB(プライベートブランド:自社開発の独自商品)まで抱えていると、原価構造そのものに優位性が乗ってくるイメージです。在庫面では、私が調剤薬局時代に頭を悩ませたのは期限切れ廃棄でした。流通量の少ない先発品を抱え込むと、患者さんが転院した瞬間に在庫が「死蔵」になります。一方、ドラッグストアは回転率の高い日用品と組み合わせて棚を作れる強みがあり、在庫リスクの分散という意味では別ゲームを戦っている、という感覚を私は持っています。

事務長になってから日々向き合っているのは、経費の重みづけです。歯科法人の場合、医薬品費は売上に占める比率がそこまで高くなく、麻酔薬や抗菌薬、消毒関連が中心で、調剤薬局ほど薬の在庫に神経をすり減らす場面はありません。むしろ材料費(インプラントや補綴物の材料)と人件費のほうが重い、という構造です。これと比べると、ドラッグストア4社の収益モデルはまったく別物に映ります。テナント費と人件費が販管費(販売管理費:商品仕入れ以外の経費)の主役で、調剤併設店ではさらに薬剤師の人件費が乗る。スギHDのように調剤を厚くする戦略は、利益率と引き換えに人件費を抱える勝負だな、と私は感じます。株主優待の発行コストもこの延長線上にあり、ツルハHDの5,000円分やサンドラッグの2,000円分+PB引換券といった内容は、企業側から見れば販促費とIR施策の中間に位置する経費です。優待利回りの数字だけでなく「何を経費として割り切っているか」という目線で読むと、各社の経営思想が透けて見える気がします。


株主優待の選び方(FP2級・一般的解説)

株主優待を選ぶ際に「どこが一番得か」という話になりがちですが、優待の金額換算額だけで比べるのは早計です。

使いやすさの観点では、居住エリアに店舗があるかどうかが大前提になります。ツルハHDは北海道・東北・北関東、スギHDは中部・関西に店舗が集中しており、近くに店舗がない地域では優待券を使いきれないケースも出てきます。

受け取り頻度では、マツキヨCCCが年2回と他の3社より多く、生活費の補助として組み込みやすい設計です。

優待の内容の性格も異なります。スギHD・ツルハHD・マツキヨCCCはポイントや金券に近い形で現金代替性が高い一方、サンドラッグはPB商品現物という異質な構成です。PB商品は定価より割安で品質がよければ実質利回りが高くなりますが、不要な商品だと価値がゼロになります。

コスト対効果の目安として、優待利回り(年間優待金額換算 ÷ 投資金額 × 100)が参考になります。株価は変動するため、購入時の株価水準によって利回りは大きく変わります。優待目的で購入した株が値下がりすれば、優待で得た分を大幅に上回る損失が出ることもある点は忘れずにいたいところです。


出典・参考情報


本記事のデータは各社IR開示資料をもとに運営者(薬剤師・FP2級)が手集計したものです。情報の正確性・完全性を保証するものではなく、最新情報は各社の公式IRページでご確認ください。

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※投資には元本割れのリスクがあります。投資判断は必ずご自身の責任のもとで行ってください。